一日のお休みをへて、今日の Twitter の情報によると、TEGA の最初の質量分析の結果では水分 H2O は検出されていないようだ。 今のところ、別の形での発表がなされているのか確認できてないので、 Twitter のひとつのエントリーに基づくだけの話。
実は、70 年代のバイキング計画にも今回の TEGA と同様の質量分析計が組み込まれていたのだけれど、 そのときには、土壌をはやく高温に加熱しすぎたという問題点が指摘されていたようだ。 そのためフェニックスでは 4〜5 日もかけてゆっくりと土壌を加熱して各温度で出てくる気体を別々に分析している。 Twitter によればこの加熱は 35°C, 180°C, そしておよそ 1000°C の 3 段階にわけられる。 最初の温度段階は、特に水分の分析を主眼としているようだ。 何度も揺すったりしてすったもんだのあげく、ようやく加熱器の中に入った最初の土壌サンプルの分析は、 現在のところ最後の段階の加熱が進んでいる。 そして暫定的な結果だろうが、35°C の加熱で水分は「予測通り」との言い添えつきで「なし」とのこと。
昨日のエントリーにも書いたけど、 顕微鏡の観察では TEGA のふるいの目の 1 mm よりもずっと小さな土壌粒子も、 何かによって塊を形成していることが見て取れる。 急にサラサラになってオーブンに入り込んだ粒子も、凝集していたものが完全に昇華したというのでなければ、 加熱器のサンプルの中に入っていてよさそうなんだけど、水分ではなかったということだろうか?(素人考え) 詳しいことは明日のブリーフィングかな? 顕微鏡と同じく「ふりかけ法」で投入されるサンプルの分析との比較も待たれるところ。
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昨日と一昨日の撮影では、 足元にあったすべすべの謎の物体『雪の女王』 (Snow Queen) のロボット・アーム・カメラ (RAC) による写真も撮られていた。 以下に sol 6 に撮られた写真と、sol 21 に撮られた写真とを並べてみた。 もしこれが氷の塊なら、2 週間以上も隔てれば少しは昇華して見かけが変わってきそうなものなのだけど、 素人目だと違いは見えないなあ。 『雪の女王』という名前は返上が必要になるのかも。
Sol 6 15:02:24 |
Sol 21 15:19:18 |
| Courtesy NASA / JPL-Caltech / University of Arizona / Max Planck Institute | |
この画像を撮影したのはロボット・アームの先についたロボット・アーム・カメラ (RAC) で、 本来は掘削されたスコップの中の土壌や、掘削した溝を撮影することを第一の目的としている。 そのためだろうけど、カラー撮影のためにフィルターではなく 3 原色の LED による照明を用いている。 つまり、赤、緑、青それぞれの LED の照明で撮影された画像から照明なしで撮影された画像を引くことで、 差分として色の情報を得る (と思われる)。 よって、この方法は光の少ない対象に十分接近したときでないと効果がないと想像できる。 離れた明るい対象だと LED の効果が弱く、いわば昼間の風景をフラッシュ撮影するようなもので、色は再現できない。
デッキの下にあり、もう一つのカメラの SSI で見ることができない『雪の女王』や『ホーリー・カウ』のカラー写真は、いまのところ公開されていない。 実は raw image を見ていると、実際には RAC の RGB の照明を用いて『雪の女王』の撮影も何度か試みられている。 しかし、素人なりにそこから色を再現しようと何回か試してみても、ほとんどノイズ程度のものしかでてこない。
| 『雪の女王』 無理矢理疑似カラー |
Raw image とはいっても、ウェブ上で提供されているのは非可逆圧縮された JPEG データだ。 この JPEG は 8×8 ピクセルを単位として DCT (離散コサイン変換) で高周波成分を切り取る圧縮を行っている。 8×8 ピクセル内で画像が波うったようになる JPEG のブロック・ノイズが出てくるのはこのためだ。 そして微弱な違いしかない画像の差分を取ればこのノイズが正味で拡大されて、 画像はアーティファクトだらけになってしまう。 オリジナルの画像ならもっとうまくいくのではないかと思うが、 今のところ画像が出てきてないことをみると、やはりあまりうまくいっていないのだろう。
JPEG は 8×8 を単位としているのだから、この大きさで平滑化というかモザイク化してやれば、 色の違いが多少とも取り出せるのではないかと無茶をやったのが右の非公式写真。 各色 8 ビットの深さだと、16 段階程度の明るさの違いしか出てこないがそれを無理矢理強調した。 どうだろう? 左側の『雪の女王』と右側の土壌の部分とあんまり明白な色の差はないように思えるけど。 『赤の女王』だったらルイス・キャロルだな。 (でも無茶やってるから、この色信じちゃだめだよ。)

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