2008年6月14日土曜日

ビデオがたくさん

なんだか twitter の訳がメイン・コンテンツみたいになってるけど、 ようやく sol 0 まで遡ったアップが完了。 誤訳は容赦あれ。

今朝 (日本時間 14 日早朝) は NASA TV でも配信されたテレコンファレンスがあったようで、 それに伴ってたくさんのビデオ画像が公開されている (アリゾナ大、Sol 19 Teleconference Videos)。 私の環境からアクセスするとほとんどどれもすごく重いのだけどいくつか紹介したい。

北側カラーパノラマ (mov)
パノラマのカラー写真はほぼ完成したようだ。 これは探査機北側のパノラマをビデオにしたもの。 たぶん掘削の対象地域がおよそこの方角だと思う。 ポリゴン構造の地形が顕著に見える。 ポリゴンは本来、地球の永久凍土地帯に見られる「氷楔」が作り出す独特の地形。
南東側カラーパノラマ (mov)
300 m 先にパラシュートとバックシェルが落ちた方角。 北側のパノラマとはだいぶ色合いが違う。 撮影時刻や天候の関係か、そもそもわりと色あわせがいい加減なのか。
ロボット・アームと太陽電池パネル (mov)
ロボット・アームと太陽電池パネルが写った少し小さめのパノラマ。 つなぎ方がうまいのか、ほとんど CG のようにさえみえる。
3D で再構成された地形 (mov)
ゆっくり「フライオーバー」して地形をながめているビデオ。 北の方角のようだ。 SSI のステレオ・カメラから距離を同定して作成されたものなので、 たぶんこのタイプの画像はモノクロしかでてこないだろう。 (人間の目に近い RGB フィルターは SSI の右目にしかない。)
砂嵐 (mp4)
火星を極軌道で 2 時間周期で回ってる MRO は MARCI という特殊な超広角カメラを使って、毎日の火星全体の雲や大気の様子を観察している。 その MARCI の画像に着陸前の 5/18 に捉えられていた北極の砂嵐の画像。 探査機には直接影響する距離ではないそうだ。 ミッションが終わりがけの冬に向かう季節になるとこうした多数の砂嵐が北極を襲うようで、 そのころフェニックスも遭遇することは予定のうちのようだ。 むしろ楽しみだと言っている。
天頂のチリ (anim. gif)
天頂に近い方向を撮影した SSI の小さめの連続画像。 右側は直前の画像との差分を撮ったものだそうで、風で動いていくチリの様子が分かる。 Raw data のページを見ていると、毎日、空の写真ばかり何枚も撮ってなんだろうとと思っていたが、 こういうことだったのか。
掘削の様子 (anim. gif)
昨日 (sol 18) スコップが掘削している様子の数分おきの連続写真。 アームがじゃまになって肝心なところがよくみえないけど、 掘削するに従い白いものが広がってきたように見える。
顕微鏡のメカニズム (mov)
Sol 17 でサンプルが振りかけられた光学顕微鏡の写真がもう公開されているけど、 これはその光学顕微鏡の内部構造を示した CG。 原子間力顕微鏡 (ピンクで示されている) も同じサンプルを共有するようだ。 光学顕微鏡は解像度 5 µm、原子間力顕微鏡は 5 nm 程度のようである。
MECA (mov)
上記の顕微鏡を含む装置 “MECA” のデッキ上での位置を示す CG。 端に開いている部分が顕微鏡のサンプル投入口。 多分、右の 4 つの小さな箱はこれから使われることになるイオンなどの量を測定するためのビーカーかな。 手前の三角屋根になっているものが、CG では屋根が平板になっているものの、 ふるいを通らずに問題になっていた “TEGA” の加熱器で、 その手前が質量分析器だろう。 このあたりの装置がこれからしばらく頻繁に登場しそう。

Sol 18 のフェニックス

Sol 18 は日本時間 2008/06/13 (金) 03:41 ~ 06/14 (土) 04:21 (米太平洋夏時間, PDT 06/12 11:41 ~ 06/14 12:21) ぐらい。

Twitter 翻訳

(Twitter / MarsPhoenix より。 火星現地時間はおおよそ)

Sol 18 01:13 (06/13 04:56 JST, 06/12 12:56 PDT)
@randomguy132, @nicholsr 8 つのオーブンはそれぞれ一回しか使えない。 1 つのサンプルに一度使われちゃうと、 ほかのサンプルが受け取れるようにきれいにできないんだ。
Sol 18 03:19 (07:06 JST, 15:06 PDT)
@ppinheiro76 それぞれのサンプルは別々にしておかなきゃ。 最初の土のサンプルは表面から採ったものだけど、 いろんな深さからのサンプルが試されることになるよ。
Sol 18 03:22 (07:09 JST, 15:09 PDT)
@bensherwood TEGA のオーブンは搭載されてるたくさんの科学装置のひとつ。 そのほかに 2 つの顕微鏡と湿式の化学実験装置、 ほかにもたくさんあるから、忙しくてたいへん。
Sol 18 06:36 (10:28 JST, 18:28 PDT)
うれしいお知らせ。 今日午前中 [ソル 17]、土がうまく顕微鏡に入った。 オーブンはサンプルの調理を始めた。 そして Twitter のフォロワーが 2 万人になった。 ありがとう!
Sol 18 10:35 (14:34 JST, 22:34 PDT)
@wookiee 予測寿命は 90 ソル (92 地球日)、 あるいは火星の秋・冬でぼくが凍っちゃうまで。 @drooling_sheep いまはここは晩春・初夏だよ。
Sol 18 10:59 (14:58 JST, 22:58 PDT)
@rationaljeff ローバーも寿命は 90 日だったけど、 彼らがいるのは赤道、ぼくは北極圏にいる。 冬には太陽が (つまり電力が) 完全になくなっちゃう。
Sol 18 11:05 (15:05 JST, 23:05 PDT)
@thornn ここの気温は、穏やかな (笑) −31°F (最高) −112°F (最低)。 つまり −35°C と −88°C*。 予報は晴れときどきチリ。
[* おそらく −80°C の誤り]
Sol 18 11:07 (15:07 JST, 23:07 PDT)
2 万人を祝って、ここから着陸の夜のビデオを再上映 http://tinyurl.com/58vy52。 ここにはものすごい高品位版もあるよ。
Sol 18 11:31 (15:31 JST, 23:31 PDT)
@GadgetVirtuoso, @kwlow, @matthiasr 火星の冬に凍ってしまうのは確か。 でもぼくにはラザロ*・モードがあるから、 もしぼくが目覚めたらシグナルを送る。
[* ラザロはキリストの奇跡によって死から復活したとされる。]
Sol 18 23:39 (06/14 03:59 JST, 06/13 11:59 PDT)
新しいカラー画像に顕微鏡画像が PDT で今日の正午、EDT で午後 3 時 [日本時間午前 4 時] のブリーフィングで公開されるよ。 生中継は www.nasa.gov/ntv

ロー・イメージより

(Sol 18 Raw Images より後日作成)

白い層が見える 2 つの掘削地点が掘り進められ、その間に SSI がその様子を連続撮影をしている (下の写真は一部)。 しかし肝心のときは腕がじゃま (笑)。 白い部分がだんだんと見えて来たようだ。 (連続写真はすぐに大きな animated gif として公開されている。 Digging Movie from Phoenix's Sol 18。 NASA サイト)


#4749 (Sol 18 10:45)

#4756 (Sol 16 10:48)

#4757 (Sol 16 10:52)

#4758 (Sol 16 10:55)

#4751 (Sol 16 10:58)

#4770 (Sol 16 12:05)
Courtesy NASA / JPL-Caltech / University of Arizona

2008年6月13日金曜日

Sol 17 のフェニックス

Sol 17 は日本時間 2008/06/12 (木) 03:02 ~ 06/13 (金) 03:41 (米太平洋夏時間, PDT 06/11 11:02 ~ 06/12 11:41) ぐらい。

Twitter 翻訳

(Twitter / MarsPhoenix より。 火星現地時間はおおよそ)

Sol 17 00:06 (06/12 03:08 JST, 06/11 11:08 PDT)
そしてすごいニュースとは、土ゆすりがついにうまくいった! ぼくのオーブンは分析のための火星の土と科学者の幸せでいっぱい :)
Sol 17 00:30 (03:33 JST, 11:33 PDT)
うんうん、そのことね、いいたいことはわかるよ! ブリーフィングの [RealAudio の] ライブ・フィードを聴けないなら、 今日遅くには MP3 ファイルと電話で聞けるようになるよ。
Sol 17 01:35 (04:39 JST, 12:39 PDT)
録音されたブリーフィングは 800-925-0173 で聴取可能になった。 国際電話だと 402-998-0031. 今日の分の MP3 ファイルはもうすぐしたら http://tinyurl.com/4vmapo に。
Sol 17 09:17 (12:34 JST, 20:34 PDT)
@shanegold 7 回の振動を加えた後になってなんで土が流れ出してきたかについてのひとつの説は、 氷が土を互いにひっつけていたのかもしれないけど昇華してしまったということ。
Sol 17 09:19 (12:36 JST, 20:36 PDT)
@digitalranger 科学者たちは、それが溝の中の氷か塩の層なのかどうか議論してる。 でもぼくがスコップを入れるまでの時間の問題さ。
Sol 17 09:26 (12:43 JST, 20:43 PDT)
@tranceotaku TEGA [wikipedia] は土が何でできているか、例えばどんな鉱物か、教えてくれるよ。 それに、サンプルの中にどのくらい氷が入っていたかも (それが期待したほど多くなかったとしても)。
Sol 17 09:28 (12:45 JST, 20:45 PDT)
@vsync TEGA の分析には 5 日かかるかもしれないな。 ぼくはそれを焼いてから、別々の温度で出てくるガスを分析しなきゃ。 そして今から焼くのと嗅ぐ作業。
Sol 17 09:44 (13:02 JST, 21:02 PDT)
@mbl4889 分析結果のいくつかは焼いてる間に送れるかもしれないけど、 それも分析のためには時間がかかる。 最初の分析結果 (来週の頭) は暫定的なものとなるだろうな。
Sol 17 10:00 (13:18 JST, 21:18 PDT)
@shanegold 土に含まれてる氷やそのほかすべてのもの。 このサンプルをその次のものと比べてみるのも面白いかも。 TEGA は利用できるオーブンを 8 つ持ってる。
Sol 17 10:09 (13:27 JST, 21:27 PDT)
@shanegold それに、MECA [wikipedia] の装置でも氷を分析するよ。 まだやることがいっぱい! @FFB ミッションに関するその PDF ファイルはここ http://tinyurl.com/3lfchk

ロー・イメージより

(Sol 17 Raw Images より後日作成)

顕微鏡の投入口に土がふりかけられた。 暗くて見にくいけど、下の四角い箱の端に開いた部分が顕微鏡への土壌の投入口。 まわりにも土が散っている。


#4549 (Sol 17 12:00)
Courtesy NASA / JPL-Caltech / University of Arizona

2008年6月12日木曜日

いったい、火星の土って!?

「振りかけ」がうまくいって一安心と思っていたら…

数日に渡り何度も振動させ続けて、わずか 2 粒しか落ちてこなかった謎の北極の土。 Sol 16 になって突然落ちてきてオーブンがいっぱいになった。 Twitter の以前の記述をもとにすれば、つまりは 1000 粒落ちた (NASA's Phoenix Lander Has An Oven Full Of Martian Soil, アリゾナ大サイト)。

NASA のフェニックス・マーズ・ランダーは火星の土で最初のオーブンをいっぱいにした。

「満タンのオーブンを手にしたよ」 フェニックスの副調査員でツーソンのアリゾナ大学の Bill Boynton は今日語った。 「オーブンをいっぱいにするのに 10 秒しかかからなかった。驚天動地の出来事だ。」

Boynton はフェニックスの熱・発生気体分析装置、TEGA を受け持つリーダである。 この装置は、加熱して匂いをかぐために 8 つの別々の小さなオーブンを持ち、 それによって蒸気の成分、たとえば水などを評価する。

着陸船のロボット・アームは、 非公式に “Baby Bear” と呼ばれている溝から スコップひとすくい足らずの塊になった土を、 TEGA の第 4 オーブンに、先週金曜日 6 月 6 日に供給した。 これは着陸後 12 日目にあたる。

TEGA の 8 つのオーブンそれぞれにはスクリーン (ふるい) がある。 このスクリーンは、細かな粒子がオーブン内の空洞を満たすように、 土の大きなかけらが、鉛筆の芯ほどもない各オーブンの小さな口を 詰まらせるのを防ぐのが目的である。 各 TEGA の落とし口には、スクリーンを振動させ、 小さな粒子を揺り動かして通り抜けさせる助けとなるワーリギグ機構を有している。

第 4 オーブンが 6 月 6 日、8 日、9 日に揺すられたときには、 ごく僅かな粒子しか通り抜けなかった。

Boynton は、オーブンが満たされたのは、いままでの振動の蓄積効果か、 あるいは、スクリーンの上に数日間置かれているにつれて 土の凝集具合いが変化したことによるのだろうと言った。 「われわれが訪れたことのなかった火星のこの場所の土には、まったく普通でない何かがある。」 フェニックスの主任研究員でアリゾナ大学の Peter Smith は語った。 「どんな種類の化学的、鉱物学的な活動が、 粒子を互いに固まらせくっつき合わせる原因となっていたのかについて学ぶことに 興味を抱いている。」

6 月 12 日木曜日の着陸船の行動としてフェニックス・チームにより準備された計画には、 火星の土を探査機の光学顕微鏡の供給口に振りかけることや、 探査機周囲の高解像度のカラー・パノラマ写真の追加の部分を撮影することが含まれる。

何がどう変わったというのか読んでもよくわからない。 おそらく当の科学者もわかっていない。 とにかく、火星の北極はかなり変で楽しませてくれるところのよう。

最も多く目にする解釈は、土の粒子が氷で結びつけられていたものが、風や日光で昇華したというものだ。 だとするとそれは水の氷だろうか。 カラカラに乾燥した大気と数 cm しか隔てられていない土壌であっても水の氷が豊富に存在できるんだとすれば、 地下の氷の層もかなり浅いのではないかと素人ながらに思わせる。 そんなに浅ければ地表に現れている部分もあってよさそうなものだが、昇華したり旋風ですぐに隠されたりするのだろうか? 昇華したらそれなりの特徴的な地形を作り出すと思えるけど、 そうした地形は MRO の高解像度カメラなどから捉えられていないのだろうか? 無知な人間には次々に疑問ばかり思い浮かぶ。

写真は sol 16 の raw data から独自合成した探査機のほぼ西方向の疑似カラー画像で、 ポリゴン状の地形の溝と思われる部分が所々明るく写っている。 撮影時刻は現地の火星の時刻で 10 時過ぎ。太陽は左側なのが影からもわかるが、 明るい溝はただの光の加減か?

Sol 16 のフェニックス

Sol 16 は日本時間 2008/06/11 (水) 02:22 ~ 06/12 (木) 03:02 (米太平洋夏時間, PDT 06/10 10:22 ~ 06/11 11:02) ぐらい。

Twitter 翻訳

(Twitter / MarsPhoenix より。 火星現地時間はおおよそ)

Sol 16 00:14 (06/11 02:37 JST, 06/10 10:37 PDT)
新しいワザを覚えたよ! 「ふりかけ」の練習はうまく行った。 www.nasa.gov/phoenix をみてね。 土を揺すって壊すにはスコップの裏にある小さなモーターを使った。
Sol 16 00:26 (02:49 JST, 10:49 PDT)
簡単そうにみえると思うけど、 1 億 8200 万マイル [2 億 9300 万 km] 彼方から送られてきた命令に従うんだからね! 次のサンプルは顕微鏡用でたぶん水曜。
Sol 16 01:10 (03:34 JST, 11:34 PDT)
ぼくがどうプログラムされてるか、どうやって毎日新しい命令を受け取っているか、 たくさんの人に尋ねられる。 地球のぼくの仲間が書いて電送してくれる。 http://tinyurl.com/5al3sh を読んで。
Sol 16 01:39 (04:04 JST, 12:04 PDT)
@missrubik ぼくは C で書かれてるよ。 @Erwan12 光のスピードで旅すると、命令が地球から火星までとどくのに 15 分ちょっとかかる。
Sol 16 23:46 (06/12 02:47 JST, 06/11 10:47 PDT)
火星のなんて素晴らしい一日! 仲間からの生の音声アップデートが www.nasa.gov/newsaudio で聞ける。 あと 15 分の 午前 11 時 PDT、午後 2 時 EDT [日本時間午前 3 時] から始まるよ。
Sol 16 23:57 (02:59 JST, 10:59 PDT)
この音声アップデートは科学・技術チームがやるブリーフィング。 www.nasa.gov/newsaudio でもうすぐ。

ロー・イメージより

(Sol 16 Raw Images より後日作成)

Sol 12 以来ふるいの上で詰まっていた土が sol 16 になって何事もなかったかの様に突然落ちてきたというニュースが sol 16 が終わった直後に発表されたが、画像の方はふりかけ後のスコップ内の写真以外は、パノラマを含む通常の撮影など。 下の平行法立体写真は、パノラマ撮影に合わせてロボット・アームがポーズをとっているものの一部。 これだけ距離の差があると立体視はちょっと疲れる。


#4290 (Sol 16 10:11)
左眼用

#4291 (Sol 16 10:11)
右眼用
Courtesy NASA / JPL-Caltech / University of Arizona

2008年6月11日水曜日

フェニックスはフリカケをおぼえた!

ロボット・アームの先端

細かい粒子だけをスコップから落とす「振りかけ法」(sprinkling method) の練習は どうやらとてもうまくいったみたいだ (animated gif). これで装置へのサンプルの供給の問題はなんとかなりそうで、まずはめでたい。 北極地方の土壌粒子がなぜ固く結びついているかという新たな謎を知るのに、 振りかけで落ちてくる小さな選別された粒子だけからどこまでわかるかちょっと不安だが、 サンプルをスコップの 2 つのブレードでまず砕いてから供給されることも検討されているらしい。

ヤスリ用のモーターを使って土を少しずつ振りかけるというこの方法は、 おそらく sol 17 (だいたい日本で木曜) あたりでサンプルを顕微鏡に供給するのに使用されて、 そのあと TEGA への雪辱戦にも使われることになりそう。 この振りかけ法はすでに数ヶ月前に考え出されていたみたい。 いろんな可能性に対して準備しておいたひとつというところなのだろうか。 振動させるのに使われたヤスリのモーターは本来氷を砕くためものなのだけど、 なんとも都合のいいことにスコップの真裏につけてあった (右の図)。

ついでに昨日のプレス・リリースの画像キャプションもいくつかまじめに読んでみた。 なんだか興味深げな仕組みの写った写真とともに、 ふるい (スクリーン) のある TEGA の土の投入口の機構も説明してあるのだが、これがいまいち分かりにくい (TEGA ワーリギグ模型、JPL サイト)。 まじめに訳すとこんな感じ。

この写真は入り口のスクリーン (input screen) [ふるい] の下にある オーブンへの導入機構を示している。 スクリーンは、1 インチと 1/2 インチ [2.5 cm と 1.3 cm] の幅のファネル (じょうご) の上にあるが、 この模型では、シャフトに付いたネジから吊り下げられた ワーリギグ (whirligig) [回転するものの意] を示すために取り除かれている。 下の黒い穴はオーブンへと通じたポートホール (porthole) である。 微弱な電流がシャフトに付けられたバネを伸び縮みさせる。 シャフトが回るとともに、ネジがスクリーンにぶつかり、 試料の塊を細かな粒子へとくだいて、 1 mm 四方のスクリーンの目を通して通過できるようにする。 スクリーンをたたくために与えられるエネルギーは およそポンドあたり[?] 0.02 インチ、 すなわち 1 ポンドの質量のものを [重力加速度に逆らって?] 2/100 インチ動かすのに 必要な力 [エネルギー?] である。 ネジは 3 つの羽根をもつワーリギグを持ち上げ、 これによってワーリギグが細かな粒子を押し出すとともに、 オーブンの口を開いたままに保ち、導入過程を助ける。
TEGA のふるいの中

右の写真では少し分かりにくいけど、ファネルは V 字型に凹んでいる。 TEGA の加熱器部分は 8 つの口が 4 つずつ左右にならんだ屋根型の形をしているので、 スクリーンやファネルも写真ぐらいの角度がつきじょうごとなって粒子を下に落とす。

文中のポンドあたりインチなどという単位にはめまいを禁じ得ないけれど、 重量ポンド×インチと解釈して SI に換算すると 0.002 J ぐらいとでた (ありがたや Google)。 これ自体は小さなものではありそうだけど、特に参考にはならないか (about が 2 つもついているしたぶんすごくアバウトなのだろう ^^)。

シャフトが回るとしてあるのは、おそらく電磁石か何かである範囲を振動するということなのだろう。 それでネジがスクリーンをたたくとともに、「ワーリギグ」なるものが、 ポートホールが土くれで塞がれるのを防ぐと。 この目をひくワーリギグの形にはそれなりに意味があるのだろうけど、 予想外の土壌の性質で案外このあたりで詰まっていたりしないのかな。 こればかりは火星に誰か行って見てくるまで永遠の謎かもしれない。

Sol 15 のフェニックス

Sol 15 は日本時間 2008/06/10 (火) 01:43 ~ 06/11 (水) 02:22 (米太平洋夏時間, PDT 06/09 09:43 ~ 06/10 10:22) ぐらい。

Twitter 翻訳

(Twitter / MarsPhoenix より。 火星現地時間はおおよそ)

Sol 15 07:43 (06/10 09:38 JST, 06/09 17:38 PDT)
日曜の振動では粒子が 2 個 TEGA [wikipedia] に落ちたんだけど、サンプルとして十分なものとなるにはもっと必要 (1000 個ぐらい)。 今夜ももう一回揺するぞ。
Sol 15 07:46 (09:41 JST, 17:41 PDT)
スコップ全部を空にするんじゃなくて、 土のサンプルを装置の上に「振りかける」(sprinkle) 方法も仲間が教えてくれてる。 今日それも練習してみる。
Sol 15 08:21 (10:17 JST, 18:17 PDT)
@tajbro そう、ふるい分けみたいなもの。 土は下にある TEGA の口の網目の上にあるんだ。 粒子は落っこちるには固まりすぎてるみたい。
Sol 15 08:26 (10:22 JST, 18:22 PDT)
@kShadhavar 粒子が口から落ちてきたときには、それが光 (LED) のビームを遮って、 仲間が粒子がオーブンに入ったんだってわかるようになってる。
Sol 15 12:34 (14:37 JST, 22:37 PDT)
@vsync ふるいはオーブンが土の塊でふさがれることを防ぐためのものなんだ。 オーブンは本当に小さいからね! 直径が 2 mm (1/8 インチ [?]) しかない。 ふるいの穴は 1 mm。

ロー・イメージより

(Sol 15 Raw Images より後日作成)

MECA の顕微鏡投入口より少しずれたところを使って「ふりかけ」の練習が行われた。 上段はロボット・アーム・カメラによる「ふりかけ」前後のスコップの写真。 下段は同時に SSI によって撮影された写真。


#3923 (Sol 15 13:28)

#3927 (Sol 15 13:41)
Courtesy NASA / JPL-Caltech / University of Arizona / Max Planck Institute


#4025 (Sol 15 13:32)

#4026 (Sol 15 13:38)

#4027 (Sol 15 13:45)
Courtesy NASA / JPL-Caltech / University of Arizona

また周囲のパノラマ撮影も数日精力的に行われている。 下の上段は、パラシュートとバックシェルがある方向の画像を平行法用にならべたもの。 パノラマでは左右の画像が 1 つずつ高解像度で撮られ、 RGB 用のフィルターではそれより低い解像度で撮られているようだ。 下段は左からそれぞれ R, G, B, 用のフィルターで撮影されたもの。 転送量の節約のため色の情報を低い解像度で取り出して高解像度の画像と合成するのかもしれない。


#4037 (Sol 15 17:05)
左眼用

#4038 (Sol 15 17:05)
右眼用
Courtesy NASA / JPL-Caltech / University of Arizona


#4209 (Sol 15 17:02)
フィルター: R10 (赤)

#4210 (Sol 15 17:03)
フィルター: R11 (緑)

#4211 (Sol 15 17:04)
フィルター: R12 (青)
Courtesy NASA / JPL-Caltech / University of Arizona

2008年6月10日火曜日

「ふりかけ」はフェニックスを救うか

6 月 9 日分のプレスリリース (NASA's Phoenix Mars Lander Testing Sprinkle Technique) が公開された。

20 分の間ふるいを振動させつづけたようだが、数個の粒子しか落ちてきてくれなかったらしい。 数個は落ちることが確認できたということはセンサーの問題ではないわけだ。 北極地方の特殊な土壌が仇となっているのに間違いない。 いったい何かが土壌の粒子を固く結びつけているのだろう。

チリが少なくてデッキがあまり汚れていないと twitter でも言及されてたけど、 それも土壌が固まっていることで説明がつく。 鉱物のことはまったくわからないが、土壌をつなげているのは氷やドライアイスなのだろうか。

もう一度試してダメだったら、別の TEGA の加熱器を用いて スコップ側を振動させながら土を「ふりかけ」(sprinkle) て落とすという方法を試すらしい。 TEGA にはそれぞれ 1 度きり用いることのできる加熱器が 8 つあり、 スコップには本来氷を砕くための振動するやすりがある。 いまスコップには MECA の顕微鏡用のサンプルが入っているので、 sol 15 にはさっそくこれで「ふりかけ法」が試されるようだ。

会見用の画像には、 例の足元のネジの画像も紹介されている。 何らかの説明があったと思われるけれど、ページ上の記述では残念ながら触れられていない。

追記 「ネジ」様のものはどうやら「バイオバリアー」(biobarrier) についていたスプリングのようだ (ロボット・アームのバイオバリアー・ケーブル, JPL サイト)。 バイオバリアーは地球の細菌を持ち込まないためにロボット・アームがくるまれていた袋で、着陸後に外されている。

Sol 14 のフェニックス

Sol 14 は日本時間 2008/06/09 (月) 01:03 ~ 06/10 (火) 01:43 (米太平洋夏時間, PDT 06/08 09:03 〜 06/09 09:43) ぐらい。

Twitter 翻訳

(Twitter / MarsPhoenix より。 某巨大掲示板に投稿したもの。 火星現地時間はおおよそ)

Sol 14 10:27 (06/09 11:47 JST, 06/08 19:47 PDT)
地球から火星を見つけたなら、今度は火星から地球がどんな風に見えるか知りたいかもね。 2004 年にスピリット [wikipedia] がこんな写真を撮ってる http://tinyurl.com/4reemj
Sol 14 10:31 (11:51 JST, 19:51 PDT)
火星の軌道船 MRO [wikipedia] は 2007 年に HiRISE カメラ・望遠鏡で地球と月の写真を撮ってる http://tinyurl.com/36kkjj。 美しすぎる!
Sol 14 14:20 (15:47 JST, 23:47 PDT)
日曜の目標は、土の粒が TEGA [熱・発生気体分析装置、wikipedia] のオーブンに落っこちやすいようにふるいを振動させること。 仲間に結果がわかるようにデータのダウンリンクは夜通し。

ロー・イメージより

(Sol 14 Raw Images より後日作成)

Sol 14 に、ふるいは異なる時間に渡って振動が行われたようだが、その前後の画像だろう。 ロボット・アーム・カメラによって投下された土の様子が何度か撮影されたもののうち 2 つで、 よく比較するとわずかに土が下 (写真では奥の方向) にずれ落ちているのがわかる。


#3567 (Sol 14 11:43)

#3568 (Sol 14 12:20)
Courtesy NASA / JPL-Caltech / University of Arizona / Max Planck Institute

左は顕微鏡に投入されるために “Baby Bear” から掘り出された土壌。 この画像からは白い物質は一見したところ見当たらない。 右の画像は、テスト掘削の溝 “Dodo” (左) とさらに掘り進められた “Baby Bear” (右) の掘削後。 短い波長の画像ではどちらにも白い物質の領域が右上に目立つ。


#3595* (Sol 14 14:13)
照明: 青

#3683 (Sol 14 15:38)
フィルター: R2 (青)
Courtesy NASA / JPL-Caltech / University of Arizona / Max Planck Institute*

2008年6月9日月曜日

ふるいつまっちゃった

Sol 13 が終わった時点で、フェニックス君の初めての分析作業はまだ暗礁に乗り上げたままだ。 土壌サンプルを TEGA (加熱器と質量分析器からなる装置) にかけ土壌にふくまれる成分を分析することが この最初の分析作業の目的だった。

“Baby Bear” と名付けられた掘削地点から sol 11 に掘り出された土壌は、 翌 sol 12 に TEGA の 8 つある加熱器の入り口の細いふたの上に予定どおり落とされたのだけれど、 内部にある光学センサーは土壌が加熱器に入ったという信号を発してくれなかった。 入り口には 1 mm の目の電動式の「ふるい」があって、小さな加熱器に入る粒子を選別する手はずだったようだが、 どうやら土の粒子がこのふるいを通り抜けなかったらしい。

この分析作業の前から、テストの掘削作業などを通じ、 土壌の性質がこれまで火星探査が行われた地点のものと違って硬く粒子状になっていると Twitter のフェニックスも言っていたので、 ふるいを通り抜けられないのはその粒子状の土の性質によるのかもしれない。

ちなみに “Baby Bear” は童話『三匹のくま』の「ちっちゃいくま」にちなんで名付けられた名前で、 隣にはまだ掘削されてない “Mama Bear” と “Papa Bear” が控えている。 『三匹のくま』の内容などすっかり忘れてしまっていたけど、主人公の女の子 (イギリス版では Goldilocks というらしい) は、 たしか「ちっちゃいくま」の椅子を壊したりスープを飲み干したり、一番「ちっちゃなくま」が災難を被るのではなかったっけ。 今回いきなり災難なのは主人公のフェニックスの方だけど。

まる一日の間を開けて sol 14 の朝 (おそらく日本時間で月曜日未明) にはふるいの振動周波数を変えてみる指令が送られたみたいだ。 おそらく日本時間で火曜日朝のブリーフィングで首尾よく土壌が落ちたかどうか結果が報告されることになるのだろう。

Sol 14 にはまたロボットアームが sol 16 以降の次の分析となる MECA に供給するための土壌を “Baby Bear” から取得したようだ。 MECA は顕微鏡や水を加えてイオンなどを測定するビーカーなどからなる複合装置だけど、 今回は顕微鏡用だけのサンプルかもしれない。 日本時間で月曜夜に公開された sol 14 の写真の印象では、 スコップの中の土はこれまでの写真以上に大きな粒子状になっている気がする (上の写真、非公式コンポジット、近似カラー、右上の部分が黒いのは日光が当たってとんでいるため)。 顕微鏡の入り口にもふるいはあるのだろうか。 ことによるとこっちの分析も遅れてしまうのかもしれない。

“Baby Bear” とその左の試掘サイト “Dodo” の掘削後の写真も公開されているが、 なんだか不思議なものも写っている。 これまで掘削後の溝の右上あたりに周囲より白い物質がみられて、 スコップの中にもそれらしい物質がとられて氷か塩かと議論されていたけど、 これはずいぶん明るい物質のように思える。 さらにたまたまの光の加減かもしれないものの、 “Dodo” 内部のある一点だけがなぜか非常に明るい (右下の写真の左マーク部分、非公式コンポジット、疑似カラー)。 赤外線のバンドではむしろこの白い物質の部分は黒っぽく写るのだけど、 その光る点だけどのバンドでも白なのでやっぱり何かが強く反射しているのかな? さてそれで塩の結晶が光っているのか、氷の結晶が光っているのか、 あるいは別物か私にはまったく判断はつかないのだけれど。

Sol 13 のフェニックス

Sol 13 は日本時間 2008/06/08 (日) 00:23 ~ 06/09 (月) 01:03 (米太平洋夏時間, PDT 06/07 08:23 〜 06/08 09:03) ぐらい。 この日は、南半球の一部では火星食になるぐらい地球から見た月と火星が接近した。 今は地球からの火星の観測にはあまり適さない時期であるものの、その姿を見ることはできて、 夕方の西の空で 1〜2 等級、角度の 5 秒 (月の 1/360 ぐらい) の大きさで輝いている。 これから何ヶ月もかけてゆっくりと太陽の側に近づいていく。

Twitter 翻訳

(Twitter / MarsPhoenix より。 某巨大掲示板に投稿したもの。 火星現地時間はおおよそ)

Sol 13 01:13 (06/08 01:38 JST, 06/07 09:38 PDT)
うーん、 TEGA [wikipedia] のオーブン [加熱器] の「ふるい」の上に土をたくさん落としたんだけど、 オーブンのふるいを粒子がうまく通り抜けなかったみたいだ http://is.gd/lEJ
Sol 13 02:09 (02:36 JST, 10:36 PDT)
@kShadhavar オーブンはそれぞれ振動できるふるいがついてて、 小さな粒子が通り抜けられるようになってる。 仲間が試しに別の振動周波数を検討してる。
Sol 13 02:13 (02:40 JST, 10:40 PDT)
写真:ふるいの上に落とす準備ができたサンプル http://is.gd/sKf と落とした後 http://is.gd/sKh。 今は振動させるのを待ってなきゃいけなくて、そのあと加熱。
Sol 13 02:16 (02:43 JST, 10:43 PDT)
TEGA がサンプルを取り入れる作業をしてる間に、 ドードー (Dodo) っていう一番最初の掘り出した場所に戻って もっと大きな穴を掘るつもり。 休みはなしだ。
Sol 13 08:27 (09:04 JST, 17:04 PDT)
今夜、表に出て三日月を見上げてごらん。 月のすぐ上にある「星」はただの星じゃない。火星さ。 ぼくが手を振ってるよ :)
Sol 13 16:14 (17:04 JST, 06/08 01:04 PDT)
@dfranke センサーに問題があることがあるかは仲間が調べたよ。 とりあえずの調査では、センサーは正常で粒子は入ってこなかったよう。
Sol 13 16:26 (17:17 JST, 01:17 PDT)
@formalhaut ぼくにはトゥーソンの UA [アリゾナ大学] に双子の兄弟がいるんだ。 ぼくの双子の兄弟はテストベッド [検証用装置] で、 ぼくに命令が送られる前に先に動きを試してみるんだ。

ロー・イメージより

(Sol 13 Raw Images より後日作成)

Twitter にあるように投下された土壌は TEGA のオーブン入り口のスクリーン (ふるい) を通過できていない。 左の画像は投下後土壌がなくなったスコップ。 右がよくわからないがおそらくスコップの先端部分のブレードではないかと思われる。 ついた土壌を確認しているものだろうか?


#3360 (Sol 13 14:07)

#3522 (Sol 13 13:37)
Courtesy NASA / JPL-Caltech / University of Arizona / Max Planck Institute

この他にも一見して何か最初は分からない画像もロー・データには多数含まれている。 これらのうち比較的分かりやすいものとしては、 色調整のための RCT (refrection calibration target) (一番左) や、 テルテールと呼ばれる風向・風力計 (左から 2 番目) があり、 SSI は毎日これらの画像をそれぞれ 20 枚ほど送って来ている。 左から 3 番目のような画像は、カメラの仰角データから空を写したものであることがわかる。 チリの状態を観察しているようだ。 一番右はおそらく太陽を撮影しているもので、 やはり大気中のチリや水蒸気の測定に役立てられるのだろう。 ただ太陽像と思われるもの通常の解像度で想定されるものより 2 倍ほど大きく写っているように思える。 焦点がずらしてあるのかもしれない。 縦の棒は CCD によるものか、あるいは特殊な仕組みがあるのか?


#3374
(Sol 13 12:13)

#3405
(Sol 13 10:11)

#3505
(Sol 13 09:56)
方位角: 181.67
仰角: +62.91

#3366
(Sol 13 11:48)
方位角: 176.31
仰角: +47.26
Courtesy NASA / JPL-Caltech / University of Arizona

2008年6月8日日曜日

Sol 12 のフェニックス

Sol 12 は日本時間 2008/06/06 (金) 23:44 ~ 06/08 (日) 00:23 (米太平洋夏時間, PDT 06/06 07:44 〜 06/07 08:23) ぐらい。 この日はフェニックスの現地時間と日本時間がわりと近い (日本時刻が火星現地時刻を追い抜いた) 日。

Twitter 翻訳

(Twitter / MarsPhoenix よりアーカイブ。 某巨大掲示板に投稿したものの。 火星の現地時間はおおよそ)

Sol 12 00:57 (06/07 00:42 JST, 06/06 08:42 PDT)
『ちっちゃなくま』(Baby Bear) をつかみ上げる作業が完了。 いま彼はぼくに載っかってる http://tinyurl.com/3r9yp3。 仲間からの次の命令を待ってるところ。 ここでは夜中の1時前だよ。
Sol 12 04:00 (03:50 JST, 11:50 PDT)
『ちっちゃなくま』の小さなサンプルを TEGA [wikipedia] に入れる命令を待ってるところ。 今どんくらい近づいてるかはこんな感じ http://is.gd/sk6. 今日の午後には装置の中に落とすよ。
Sol 12 06:41 (06:36 JST, 14:36 PDT)
こっちが以前の『くま』の画像 (左はテストで掘ったもの) http://is.gd/spb、 で、昨ソル (yestersol)* に掘った後が http://is.gd/spe
[* yesterday と sol のもじり。]
Sol 12 13:16 (13:22 JST, 21:22 PDT)
@invert01 ぼくは火星の水の歴史を調べるためにここにいるんだ。 かつてここに液体の水があったんだとしたら、それになにが起きたと思う? 生き物は [いたとしたら] 生き抜くことができたの?
Sol 12 13:18 (13:24 JST, 21:24 PDT)
@serverspeed マルリータ*置いてる? @jenbrock 氷がこのサンプルの中にあったとしたらすぐにわかると思う。 TEGA のオーブンがサンプルを温めるから氷は蒸発することになる。
[* margarita (マルガリータ) と Mars (火星) のもじり。]
Sol 12 13:26 (13:32 JST, 21:32 PDT)
@remotemessages 一日に [?] 240 ワット*ぐらい作り出すよ。 @UFORIK 空気の中のチリとか氷とかを測るためにレーザーを空に向けて照射するんだ (ライダー, lidar, って呼ばれてる)。
[* フェニックスの太陽電池パネルは、地球の距離において 770 W の「電力」すなわち単位時間当たりのエネルギーを作り出すので、240 W という値は火星の北極圏での日中最大の供給電力かもしれない。]
Sol 12 13:30 (13:36 JST, 21:36 PDT)
@abrahamhyatt そう、ぼくはほんとにきれいなまま。 科学チームはチリがないことを不思議がってる。 ここの土は想像したより硬くてちょっと粒状みたい。
Sol 12 13:39 (13:45 JST, 21:45 PDT)
一番多い質問と答え。最大で 128 kbps で オディー [マーズ・オデッセイ, 2001 wikipedia] か MRO [wikipedia] に送信できる。 一日にだいたい 120 Mbits を送るよ。
Sol 12 13:49 (13:56 JST, 21:56 PDT)
@cbee オディーと MRO には UHF で送ってる。 この記事でぼくの「エクストリーム・プログラミング」についてと それがどんな風に行われたか解説してる http://tinyurl.com/5fh57j
Sol 12 13:53 (14:00 JST, 22:00 PDT)
@ryankage 地表を動き回る (できないんだけど) 代わりに、地表を掘るのがぼくの任務。 @meehan ローバーたちは赤道の近くにいるよ。ぼくは北極のあたり。
Sol 12 13:57 (14:04 JST, 22:04 PDT)
@spullara そう願ってる。 でもぼくは北極圏にいるし、冬がくると太陽が当たらなくなって、凍っちゃうんだ。 今(春・夏)は白夜だよ。
Sol 12 14:02 (14:09 JST, 22:09 PDT)
@vsync, @macduff, @voyagerfan5761 今晩 TEGA のオーブンのひとつに最初のサンプルを入れる。 オーブンは掃除できないから他のサンプルにはもう一度使えないんだ。
Sol 12 14:05 (14:12 JST, 22:12 PDT)
2 番目に多い質問: 地球からヒッチハイクしてきちゃう微生物はいつも大きな心配のたね。 ぼくは火星や他の惑星を守るための国際的な取り決めに従ってきれいにされたよ。
Sol 12 14:08 (14:15 JST, 22:15 PDT)
ぼくのロボットアームとスコップを清潔にしておくためには特別に細心の注意が払われた。 ぼくが着地した後でだけ開封される「バイオバリアー」にくるまれたんだ。
Sol 12 14:10 (14:17 JST, 22:17 PDT)
@MorgaineSwann 必要なら 0.5 メートル (20 インチ) まで掘れるけど、 氷はもっと浅いとこにあるかもしれない。 そしたら電動式の道具を使って氷のサンプルを削り取るんだ。
Sol 12 14:14 (14:21 JST, 22:21 PDT)
@brittmce TEGA のオーブンはすごくちっちゃくてボールペンぐらいの大きさ*。 今から作業に取りかからなくっちゃ...じゃあよいソルを!
[* なので小さなエネルギーで高温にできる]

ロー・イメージより

(Sol 12 Raw Images より後日作成)

TEGA の 8 つあるオーブン (加熱器) のうちひとつの投入口にサンプルが落とされた。 上は投下直前のロボット・アーム・カメラによるスコップの画像。 下は土壌が落とされた TEGA の投入口。


#3297 (Sol 12 11:09)

#3304 (Sol 12 12:29)
Courtesy NASA / JPL-Caltech / University of Arizona / Max Planck Institute

Sol 6 から Sol 11 までのまとめ

できごと

Sol 011 日本時間 2008/06/05 (木) 23:04 ~ 06/06 (金) 23:44 ぐらい。
初の分析用サンプルの掘削が行われる。 掘削地点はテスト掘削が行われた溝 (ドードー鳥, Dodo) のすぐ右隣りで『ちっちゃなくま』(Baby Bear) と呼ばれる地点。 名前はイギリス童話『三匹のくま』に基づく。 ソル 11 は掘削のみで土壌はスコップの中に入れられたまま写真撮影が行われる。 画像からは白い大きめの塊も含まれていることが認められる。
Sol 010 日本時間 2008/06/04 (水) 22:25 ~ 06/05 (木) 23:04 ぐらい。
Sol 2 のマーズ・リコネサンス・オービターの障害に続き、この日、命令を中継する予定であったマーズ・オデッセイ (2001 Mars Odyssey, wikipedia) がセーフ・モードとなっており、この日の朝の命令送信に失敗する。
Sol 009 日本時間 2008/06/03 (火) 21:45 ~ 06/04 (水) 22:25 ぐらい。
2 度目のテスト掘削が実行される。 掘削はソル 7 の掘削場所『ドードー鳥』を掘り進めることによって行われ、溝の深さは 3〜5 cm となる。 溝の右上部分には白く輝く層が認められ、塩か氷であろうとされる。 光学顕微鏡による大気中のチリの画像が公開される。
Sol 008 日本時間 2008/06/02 (月) 21:05 ~ 06/03 (火) 21:45 ぐらい。
TEGA でのサンプル投入の準備が進められる。 ひとつのオーブンの両開きのドアが開かれるが、片方が不完全にしか開いていない。 土壌の投入には問題ないとされる。『ホーリー・カウ』の撮影が行われる。
Sol 007 日本時間 2008/06/01 (日) 20:26 ~ 06/02 (月) 21:05 ぐらい。
RA による初の掘削作業が行われる。 掘削場所は北側やや西寄りの土地が低い地点で、掘削可能域の西端あたりになる。 溝は『不思議の国のアリス』から『ドードー鳥』(Dodo) と名付けられる。 掘削は「掘って落とす」(dig and dump) とよばれるテスト用で表面から 1.5 cm ほどの土壌を採取し、写真撮影ののち溝のさらに西側に落とされる。 土壌は凝集した塊となっており、一部に細かな白い物質が含まれていることが認められる。 実際のサンプル取得の際はまず “TEGA” (wikipedia) で分析されることが公表される。 TEGA のオーブン (加熱器) の第 1 フィラメントがしばしばショートを起こしているらしいことが ソル 5 に報告されていたが、第 2 フィラメントを第 1 フィラメントの代わりとして用いることで加熱は問題なく行えるようになったと発表される。
Sol 006 日本時間 2008/05/31 (土) 19:46 ~ 06/01 (日) 20:26 ぐらい。
ロボット・アーム (RA, wikipedia) のチェックのために、テスト用掘削場所にはじめてアームが「接触」する。 足跡のような接触痕は『雪男』(Yeti) と呼ばれる。 ロボット・アーム・カメラ (RAC, wikipedia) で『雪の女王』の撮影が行われ、カラー撮影のための照明も当てられるがカラー合成には到らなかったと思われる。

ロー・イメージ

プレス・リリース

(2008/06/01 〜 06/06, 日付は米太平洋夏時間, PDT, に基づく)